隆鼻術の再手術はどのくらい?材料ごとの数字を研究で比べる

人工の材料で鼻すじを高くする手術では、あとから入れ直したり抜いたりする再手術がおよそ6.40%に起きると、複数の研究をまとめた解析が報告しています。材料をシリコン、ePTFE、多孔質ポリエチレンに分けても6.61%から7.64%の範囲で、大きな差はついていません。

人工の材料で鼻すじを高くする手術では、あとから入れ直したり抜いたりする再手術がおよそ6.40%に起きると、複数の研究をまとめた解析が報告しています[1]。材料をシリコン、ePTFE、多孔質ポリエチレンに分けても6.61%から7.64%の範囲で、大きな差はついていません[1]。材料選びと同じくらい、合わなかったときにどう戻せるかを先に決めておくことが実際的です。

再手術になるのは、どのくらいの割合?

まとめられた数字は6.40%です。鼻すじに高分子の人工材料を使った手術の合併症を集めた解析で、再手術の統合値が6.40%(95%信頼区間3.84〜9.57%)と報告されています[1]。

信頼区間の幅は、研究によって数字がばらつくことを示します。追跡期間が長い研究ほど、あとから起きる入れ替えを拾いやすくなります。「何%ですか」と聞くときは、何年追いかけた数字かも一緒に聞いてください。

材料を変えると、数字は変わる?

思ったほど変わりません。同じ解析の材料別では、多孔質ポリエチレンが6.61%、ePTFEが7.06%、シリコンが7.64%でした[1]。順番はつきますが、差は1%あまりです[1]。

だから「この材料なら安心」という選び方は、根拠が弱いことになります。材料ごとに起きやすいトラブルの種類が違う、と考えるほうが実態に近いです。

シリコンでは、どんなことが起きている?

長く追った報告があります。1人の術者が30年間に行った1019例の記録では、再手術の内訳として皮膚から出てきたものが9例(1%未満)、感染が4例(0.4%未満)、位置のずれが37例(4%)でした[2]。

ただし単一の術者による後ろ向きの記録で、他の施設にそのまま当てはまらないと著者自身が述べています[2]。一方、抜くことになった人を集めた研究では、報告によって合併症の頻度が4%から36%と幅があり、抜去にいたった人のなかでは被膜の縮み(インプラントの周りの膜が硬く縮むこと)が34.8%、位置のずれが30.1%を占めていました[3]。母数が「受けた人全員」か「抜いた人」かで意味が変わる点に注意してください[3]。

自分の軟骨なら安心?

そちらにも数字があります。53の研究をまとめた解析では、自分の肋軟骨を使った群の合併症が全体で14%で、他の材料より高く出ました[4]。この群は修正手術で使われることが多く、難しい症例が集まっていることも影響していると説明されています[4]。

同じ解析で、多孔質ポリエチレンは合併症が少ない一方、あとから手術し直すことが非常に難しくなる点が指摘されています[4]。そのうえで、最初の手術でも修正手術でも自分の肋軟骨を第一の選択肢として推奨する、というのがこの解析の結論です[4]。

入れ替えが必要になったら、どうする?

戻す道筋はあります。シリコンの周りにできた膜を利用して鼻すじを作り直す方法が報告されており、被膜の縮みによる鼻が短くなる変形や、輪郭の浮き出しへの対応として用いられています[5]。他人の組織を用いた移植材や人工の材料についても、選択肢の現状が整理されています[6]。

最初の手術で「抜いたあとどうするか」まで聞いておくと、判断が楽になります。入れたものを外せるか、外したあとに何で置き換えるか。この2点の答えを持っている施設なら、途中で方針を変えることもできます。

診察で確認したい4つのこと

1つ目は、どの材料をどの高さまで使うかとその理由です[1]。2つ目は、その施設での入れ替えや抜去の頻度と、追跡している期間です[2]。3つ目は、被膜の縮みや位置のずれが起きたときの対応です[3][5]。4つ目は、自分の軟骨を使う選択肢を取れるかどうかです[4]。

鼻すじに使える材料は、皮膚の厚さ、これまでの手術歴、必要な高さで変わります。数字は集団の平均であって、自分に起きることを言い当てるものではありません。診察では、皮膚の厚さと鼻すじの状態を診てもらい、材料ごとの利点と戻しやすさを並べて説明してもらってください。

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