HIFUの「種類」でまず変わるのは、超音波の熱をどの深さに集めるかです。研究でよく使われる機器では1.5mm・3.0mm・4.5mmの深さがあり、浅いほど皮膚、深いほど皮膚の下の筋膜(顔を支える膜)に届きます[1]。どの深さを組み合わせるかは、たるみの場所と組織の厚さで決まります[1]。
深さの違いで、何が変わる?
深さごとに、熱を届けたい層が違います。1.5mmは皮膚(真皮)、3.0mmは皮膚の深いところ、4.5mmは皮膚の下の筋膜や首の筋肉の層がねらいです[1]。
ざっくり言えば、浅い照射は肌のハリや細かいしわ、深い照射は顔の土台からの引き締めを目指すものです。どの層まで届くかは、照射する場所と組織の厚さでも変わります[1]。そのため、機器に画像を映す機能があると、ねらう層を確かめながら深さを選びやすくなります[1]。
UTIMS A3で実際にどの深さを使うかは、施術先によって組み立てが違います。ここでは、HIFU全体の研究をもとに説明します。
深さを組み合わせると、効果は上がる?
2つの深さで照射したほうが、1つの深さだけより仕上がりが良くなる人がいる、という報告があります[2]。照射の量や層を増やすと、組織の動きやハリの数値が上がる一方で、痛みも強くなっていました[2]。
つまり「深く、多く」がいつも正解ではありません。変化の大きさと痛みの釣り合いを、自分の希望に合わせて決めることになります。
目元・口元・首のしわに2.0mmの浅い照射を2週間ごとに3回行った102人の研究では、10週後と16週後にしわの改善が見られ、残る副作用はありませんでした[3]。細かいしわが悩みなら、浅い照射が中心になることもあります。
どのくらい変わる?痛みは?
変化は「少し引き締まる」くらいが目安です。4.5mmと3.0mmで顔の中下部とあごの下を照射した20人の試験では、3か月後に10人に7人で、はっきり分かる引き締まりが見られました[4]。
同じ試験の痛みは、10点満点で平均3.00でした[4]。別の研究では施術中の痛みは平均1.79、施術後は0.64で、多くは2日ほどで治まっていました[5]。
ただし研究の数はまだ多くありません。475人分の研究をまとめた分析も、HIFUの効果には議論が残るとしています[6]。
HIFUと高周波(RF)、どちらを選ぶ?
日本の美容外科学会の指針では、HIFUも高周波も、たるみやしわに有効な一方、効果は手術や注入には及ばないとされています[7]。どちらも傷あとが残ることはまれです[7]。
HIFUの特徴は、超音波を一点に集めて、皮膚の下の筋膜のような深い層までねらえることです[1]。高周波は熱の届け方が違う別の治療なので、どちらが合うかは、たるみの場所や悩みで変わります。
超音波の引き締めは、最終的な結果が出るまで数か月かかることがあります[8]。大事な予定に合わせたいなら、早めに受けるか、ほかの方法と比べておきましょう。
診察では、どこを見てもらう?
見てもらいたいのは、たるみの場所と量、皮膚や皮膚の下の厚さ、悩みが「たるみ」か「細かいしわ」かです。これで、使う深さと照射の量の組み立てが変わります。
そのうえで、UTIMS A3でどの深さを使うのか、痛みの対策、くり返す間隔も確認してください。HIFUと高周波のどちらが合うかは記事だけでは決められないので、顔を実際に診てもらって判断しましょう。
- 1Carruthers J, Burgess C, Day D, Fabi SG, Goldie K, Kerscher M, Nikolis A, Pavicic T, Rho NK, et al. Consensus Recommendations for Combined Aesthetic Interventions in the Face Using Botulinum Toxin, Fillers, and Energy-Based Devices. Dermatologic Surgery. 2016. doi:10.1097/DSS.0000000000000754
- 2Ayatollahi A, Gholami J, Saberi M, Hosseini H, Firooz A. Systematic review and meta-analysis of safety and efficacy of high-intensity focused ultrasound (HIFU) for face and neck rejuvenation. Lasers in Medical Science. 2020. doi:10.1007/s10103-020-02957-9
- 3Han HS, Park JW, Kim SY, Yoo KH, Choi SY, Kim BJ. Safety and efficacy of high-intensity focused ultrasound for treatment of periorbital, perioral, and neck wrinkles: Prospective open single-center single-arm confirmatory clinical trial. Dermatologic Therapy. 2022. doi:10.1111/dth.15420
- 4Zhu J, Han Y, Liu Y, Chang R, Gao W, Gong X, Zhu Y, Shang Y, Shen L, et al. Evaluation of a Novel Microfocused Ultrasound with Three-Dimensional Digital Imaging for Facial Tightening: A Prospective, Randomized, Controlled Trial. Dermatology and Therapy. 2023. doi:10.1007/s13555-023-01078-9
- 5Li X, Xie GH, Yang Z, Li S, Liao X, Lu J, Jiang X, Li K, Xie S, et al. Evaluating the Long-term Effects of Microfocused Ultrasound on Facial Tightening Using Quantitative Instruments: Efficacy and Safety. Aesthetic Plastic Surgery. 2026. doi:10.1007/s00266-025-05205-z
- 6Modena DAO, Ferro AP, Rangon FB, Guirro ECO. Systematic review and meta-analysis - microfocused ultrasound treatment for sagging skin. Lasers in Medical Science. 2025. doi:10.1007/s10103-025-04424-9
- 7日本美容外科学会会報 特別号(第44巻 Supplement). CQ2-1-2 高周波(RF)によるシワ・タルミ治療、CQ2-1-3 高密度焦点式超音波治療法(HIFU)(いずれも推奨度2・弱く推奨。効果は外科手術や注入剤に及ばないが、瘢痕形成は稀).
- 8Shridharani SM, Ribaudo JG, Kennedy ML. Skin Tightening Technologies in Body Contouring. Plastic and Reconstructive Surgery. 2025. doi:10.1097/PRS.0000000000012005