曲がった鼻は真っすぐになる?研究でわかった満足度と戻りやすさ

曲がった鼻を直す手術は、多くの人で鼻すじが真っすぐに近づき、満足度も高いと報告されています。ただし鼻の手術のなかでも難しい部類で、時間が経つと少し戻ることがある点ははっきり指摘されています。

曲がった鼻を直す手術は、多くの人で鼻すじが真っすぐに近づき、満足度も高いと報告されています[1]。ただし鼻の手術のなかでも難しい部類で、時間が経つと少し戻ることがある点ははっきり指摘されています[2]。どこまで直るかは曲がりの強さと、鼻中隔(左右の鼻を仕切る壁)がどれだけ歪んでいるかで変わります[2]。

「真っすぐになった」と言える研究は、どれくらいある?

手術の成績を報告した研究はあります。系統立てた方法で斜鼻を直した報告では、術後1年の写真でほぼ真っすぐな鼻すじが得られ、鼻先の支えと高さも保たれていたとまとめられています[1]。尾側(鼻先側)の鼻中隔に軟骨を継ぎ足し、片側だけ長くした軟骨の板を添える方法の報告では、良好43.7%(14例)、まずまず25.0%(8例)、変化なし9.4%(3例)という段階評価が示されています[3]。

一方で、術式どうしを比べた研究は多くありません。原発性の斜鼻40人を、骨切りだけの20人と、骨切りに軟骨の板を添える方法に無作為に振り分けて比べた試験があり、これが正面から比較した数少ないデータです[4]。「この方法が一番真っすぐになる」と言い切れるだけの材料は、まだそろっていません。

満足度はどのくらい?

受けた人の評価は高めに出ています。系統立てた方法の報告では、とても満足が75%(57人)、満足が23.7%(18人)、不満が1.3%(1人)でした[1]。

ただし、これは一つの施設からの報告です。満足度の聞き方も、どの時点で聞くかも研究ごとに違うため、他の施設で同じ数字になるとはかぎりません[1]。数字を見るときは、誰が何をいつ評価したのかをセットで確認してください。

どうして、あとから戻ることがある?

軟骨に元の形へ戻ろうとする性質があるからです。長期成績を調べた研究は、この戻ろうとする力に加えて、傷が縮む力や周囲の組織の張力が矯正に逆らうと説明しています[2]。変形が強い場合や組織の質が良くない場合は、とくに戻りやすいとされます[2]。

同じ研究は、軟骨の板を使ったかどうかと戻りやすさのあいだに統計的な関連はみられなかったとも述べ、単一の術者のデータという限界も記しています[2]。つまり「このグラフトを入れたから戻らない」とまでは言えません。曲がりの強い鼻ほど、一度で完全に真っすぐにする前提では考えないほうが現実的です。

骨を切るだけで足りる?軟骨の支えを足す意味は

支えを足す目的は、真っすぐにした形を保つことです。鼻すじの内側に添える軟骨の板は、鼻を小さくする手術を対象にしたランダム化試験で、機能と生活の質の面から検討されています[5]。ただし対象が違う手術なので、曲がった鼻にそのまま当てはめることはできません[5]。

鼻先側の鼻中隔が曲がっている場合は、別の工夫が要ります。この部分の曲がりに対して、薄い骨の板を当てて支える方法の有効性が検討されています[6]。過去の手術後に鼻すじを作り直す場面では、どの材料をどう使うかの判断手順が整理されています[7]。

経過は、どうやって確かめる?

見た目の印象だけでなく、測って追う方法が提案されています。長期成績の研究では、鼻の写真に格子を重ねて左右のずれを測る方法で、骨の部分の安定性を評価しています[2]。この研究は評価者どうしの一致度の検証はこれからだとも述べており、測り方自体もまだ発展の途中です[2]。

合併症の記録も確かめる材料になります。軟骨の板を使った報告では、術後に生じた軽い合併症が4例でした[3]。自分が受ける施設で、写真をいつ撮り、どの時点で結果を判断するのかを聞いておくと、経過を一緒に追いやすくなります。

診察で確認したい4つのこと

1つ目は、曲がりが骨・軟骨・鼻中隔のどこから来ているかです[2]。2つ目は、骨切りだけで進めるのか、支えの軟骨を足すのかとその理由です[4]。3つ目は、鼻先側の鼻中隔の曲がりをどう扱うかです[6]。4つ目は、戻りが出たときにどう対応するかです[2]。

鼻の曲がりは、皮膚の厚さや軟骨の弾力、これまでの手術歴で条件が変わります。記事だけで自分の鼻がどこまで直るかは決められません。診察では、曲がりの由来と鼻中隔の歪み方を確認し、どの程度までを目標にするのかを医師と一緒にすり合わせてください。

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