繰り返せば積み上がる?回数を重ねたときの研究

繰り返すほど効果が積み上がると確かめた、大きな研究はまだありません。眉を上げる目的でPDOの糸を使った29人の検討で、繰り返せば引き締めと引き上げが積み重なりうると考察されていますが、人数も追跡期間も限られています。

繰り返すほど効果が積み上がると確かめた、大きな研究はまだありません。眉を上げる目的でPDOの糸を使った29人の検討で、繰り返せば引き締めと引き上げが積み重なりうると考察されていますが、人数も追跡期間も限られています[1]。回数を増やすより、他の治療と組み合わせるほうが、持続については研究が厚いのが現状です[2]。

積み上がる、という話はどこから来た?

小さな予備的研究の考察部分です。2023年1月から2024年1月に眉のリフトをPDOの糸だけで受けた29人を後から見直した検討では、3か月後の写真で眉の高さの変化はおよそ1.2〜1.3cmとわずかでした[1]。それでも内側の眉の角度が4.00度と4.44度変わったことで印象が良くなり、29人中26人が「満足」か「とても満足」と答え、重い合併症は見られませんでした[1]。この研究の考察で、繰り返せば新しいコラーゲンが作られて効果が重なりうる、と述べられています[1]。

ここで注意したいのは、これが繰り返しを実際に検証した研究ではないことです。1回の施術を3か月見た結果に基づく見通しで、著者自身も規模と追跡の限界を書いています[1]。

回を重ねた研究では、どう出ている?

併用の形なら、回ごとに評価が上がったデータがあります。58人を29人ずつの2群に分け、糸リフトと超音波を3回組み合わせた後ろ向きの観察研究では、医師による見た目の評価が1回目と2回目の間、2回目と3回目の間のどちらでも有意に改善していました[3]。頬の下がった脂肪の位置を測った距離も、回を追って縮まっていました[3]。ただし効果が持続したのは一部の参加者だった、と結論にも書かれています[3]。

次はいつ受ければいい、と決まっている?

糸リフトについては、定まった推奨がありません。11万件を超える多施設のレビューも、症例数や患者背景の推移は扱っていますが、個々の方の再施術の間隔には触れていません[2]。同じレビューは、糸リフト単独では効果の持続に乏しく、他の治療と併せたほうが良好な結果だったと述べています[2]。ヒアルロン酸の併用が広く使われている背景にも、単独の糸では長期の効果に限界があるという事情が指摘されています[4]。

間隔を決める根拠が研究側にない以上、実際には効果の戻り方を見ながら相談することになります。「半年ごと」といった案内があれば、その根拠を聞いてみてください。

繰り返すと硬くなる、という心配は?

糸リフトについての直接のデータは見当たりません。参考になるのは別の術式の知見で、線維化した組織に対する再施術では処置に時間がかかり、熱による損傷や線維化、瘢痕、輪郭のゆがみのリスクが増すと記載されています[5]。これは脂肪吸引についての一般則なので、糸リフトの反復リスクにそのまま当てはめるのは慎重であるべきです[5]。分かっていないことは分かっていない、として扱うのが今は正確です。

結果を左右するのは糸の種類より、患者さんの選び方と個別の計画だとレビューは結論づけています[6]。回数についても同じ見方ができます[6]。

回数を決める前に、診察で確認する

確かめたいのは3点です。前回どこに何本入れたのか、その糸が今どうなっていると考えられるのか、そして次に足すなら同じ場所か違う場所か。前回の記録が残っていれば持参すると、話が早く進みます。

回数を重ねること自体が目的になってしまうと、費用も負担も積み上がります。何をどこまで戻したいのかを医師と言葉にしてから、次の一手を決めてください。

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