眼瞼下垂の手術で何が変わる?まぶたを上げる仕組みと、手術だけでは治らないこと

眼瞼下垂の手術は、まぶたを持ち上げる筋肉やその先の膜(挙筋腱膜)を縫い縮めたり前に出したりして、下がったまぶたを本来の高さに戻す手術です。見た目だけでなく、視野が広がり、生活の質が上がることが報告されています。

眼瞼下垂の手術は、まぶたを持ち上げる筋肉やその先の膜(挙筋腱膜)を縫い縮めたり前に出したりして、下がったまぶたを本来の高さに戻す手術です[1][2]。見た目だけでなく、視野が広がり、生活の質が上がることが報告されています[3][4]。一方で、左右差や高さのズレが残ることがあり、原因によっては手術だけで解決しない場合もあります[3][5]。

まぶたは、なぜ下がる?

大人の眼瞼下垂で多いのは、まぶたを持ち上げる膜が薄くなったり、付け根からはがれたりするタイプです[1]。コンタクトレンズの使用との関係が指摘されているほか、白内障・緑内障の手術のあとに起こることもあります[3]。

ほかにも、生まれつきのもの、神経や筋肉の病気によるもの、けがによるものがあります[4]。ふつう、まぶたのふちは黒目の上のふちから2〜3mmほど下にあり、それより下がると視界や見た目に影響が出てきます[6]。

手術では、何をする?

基本の手術は、額の筋肉で吊り上げる方法、まぶたを上げる筋肉を短くする方法、膜を整える方法、まぶたの裏の筋肉(ミュラー筋)を切り縮める方法の4つです[2]。まぶたを上げる筋肉の力が5mm以上残っていれば、原因を問わず、筋肉や膜を前に出す方法が使われます[7]。

生まれつきで筋肉の力がとても弱い場合は、額の筋肉で吊り上げる方法が選ばれます[8]。皮膚を切る方法は余った皮膚も一緒に取れ、切らない方法はダウンタイム(腫れが引くまでの期間)を短くしたい人に向いています[5]。

皮膚側からと、裏側からの違いは?

軽い〜中くらいの下垂なら、どちらも視野の改善はほぼ同じです。米国のガイドラインでは、まぶたの高さの改善は皮膚側からが平均1.8mm、裏側からが1.7mmで、差はありませんでした[1]。

下垂が重い場合は、皮膚側からのほうが長い目で見た視野の改善が大きいとされます[1]。一方、裏側からの方法はまぶたの形のゆがみや再手術が少なかったという報告もありますが、数はまだ限られています[1]。

手術で、どのくらい上がる?

ある研究では、裏側からの手術を受けた50人で、黒目の中心からまぶたのふちまでの距離が平均1.65mmから3.2mmに広がりました[4]。平均で約2年たっても、生活の質が良くなったという評価が続いていました[4]。

どんなリスクがある?

主なリスクは、左右差、上がりすぎや上がり不足、出血、目が閉じにくくなること、感染です[3]。目の乾きや、まぶたのカーブの形のゆがみが出ることもあります[9]。

皮膚側からの手術は、医師の慣れが結果に出やすく、左右差や再発、形の変化に注意が必要です[6]。腫れが引いて傷が治ったあとも下がりが残るときは、手術中に筋肉や膜が伸びたり外れたりした可能性があります[10]。

手術だけでは解決しない場合は?

原因が重症筋無力症(筋肉が疲れやすくなる病気)の場合は、まず薬の治療が先です。ある研究では、2年以上薬で治療しても良くならなかった人だけを手術の対象にしていました[5]。

生まれつきの片目の下垂がある子どもでは、手術でまぶたが上がっても、弱視(視力が育ちにくい状態)が残ることがあります[11]。白内障や視力矯正の手術を予定している人は、角膜の形が変わるため、眼瞼下垂の手術を先に考えるようすすめられています[1]。

自分に合う方法は、診察で何を見て決める?

眼瞼下垂の手術は、下がった原因と、まぶたを上げる筋肉の力によって方法が変わります。医師の診察では、下がり具合、筋肉の力、皮膚のたるみ、左右差、目の乾きを確かめてもらいましょう[7][1]。

持病や目の手術の予定があれば、それも伝えて相談しておくと、手術の順番や方法を決めやすくなります。

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