会陰部贅皮切除術でできること、できないこと。産後の傷あとと余った皮膚

会陰部贅皮切除術は、出産のときの会陰切開や裂けた傷のあとに残った、余った皮膚や傷あとを切り取って縫い直し、産前に近い形に整える手術です。見た目のでこぼこや、傷あとが原因の性交時の痛みが主な対象になります。

会陰部贅皮切除術は、出産のときの会陰切開や裂けた傷のあとに残った、余った皮膚や傷あとを切り取って縫い直し、産前に近い形に整える手術です[1]。見た目のでこぼこや、傷あとが原因の性交時の痛みが主な対象になります[2]。一方、しこりの痛みや皮膚の病気が隠れている場合は、手術より先にそちらを確かめる必要があります[3][4]。

どんな悩みに向く手術?

対象になりやすいのは、会陰に残った余分な皮膚や盛り上がった傷あと、そこから来るつっぱりや性交時の痛みです。婦人科の教科書では、会陰の強い傷あとが性交時の痛みに関わっている場合に、この種の手術が選ばれると説明されています[2]。

会陰切開や裂傷を経験した人は、性生活を再開したときに困りごとを抱えやすいという報告もあります[5]。傷あとのせいで自信をなくしたと話す人もいて、見た目と気持ちの両方が悩みになりやすい部位です[5]。

手術では、何をする?

余った皮膚や硬くなった傷あとを切り取り、必要に応じて会陰の筋肉も縫い合わせて形を整えます[1]。傷あとを広く含む場合は、尿道の下あたりから肛門の手前まで切ることもあります[2]。

縫い方や糸の素材によって、術後の痛みや傷の治り方が変わることが知られています[6]。どこまで切るのか、どの糸でどう縫うのかは、受ける前に確かめておきたい点です。

手術より先に確かめたいのは、どんなとき?

傷あとに、月経のたびに痛むしこりがある場合は注意が必要です。会陰切開の傷あとに子宮内膜症ができることがあり、出産から数か月〜数年たって症状が出ると報告されています[3][7]。

かゆみや皮膚の白っぽい変化がある場合は、硬化性苔癬(こうかせいたいせん)という皮膚の病気のこともあります。この病気では塗り薬が治療の中心で、手術は性交時の痛みが続く人への補助として行われます[4]。近い部位の手術でも、こうした病気がある人は傷が開いたり跡が残ったりしやすいと報告されています[8]。

手術でできないことは?

手術で形は整えられても、気持ちの悩みまですべて解決できるとは限りません。体の形を強く気にしすぎる状態(醜形恐怖)がある人は、手術後も満足しにくいと報告されています[9]。

また、会陰の形成手術をどんな場合に勧めるかは、婦人科医の間でも考えがそろっていません。便失禁を手術の理由と考える医師は20%にとどまり、この分野の研究そのものが少ないのが現状です[10]。

傷が開くなどの合併症は、どのくらい?

会陰部贅皮切除術そのものの合併症を数えた研究は、今回見つかりませんでした。近い部位の手術である小陰唇の形成手術では、いちばん多い合併症は傷が開くことで、4.7%と報告されています[11]。

同じ報告では、満足度は90〜95%ほどとされています[11]。ただし別の手術の数字なので、目安として受け止め、自分の場合の見通しは医師に聞きましょう。

受ける前に、診察で何を確かめる?

確かめたいのは、悩みの原因が余った皮膚や傷あとなのか、それともしこりや皮膚の病気なのかです。月経に合わせて痛むか、かゆみがあるか、性交時に痛むかを、診察のときに伝えましょう。

そのうえで、切る範囲、縫い方、術後の痛みや入浴の目安を医師に確認してください。出産からの期間や傷の状態は一人ひとり違うので、実際に診てもらって相談して決めましょう。

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