AGAとFAGAの治療、飲み薬と塗り薬で何が違う?男女で変わる薬の選び方

AGAとFAGAの治療薬は、薄毛の原因になる男性ホルモンを減らす飲み薬と、血管を広げるミノキシジルの2つの系統に分かれます。男性では両方が選択肢になりますが、妊娠の可能性がある女性では、ホルモンを減らす飲み薬に強い制限があります。

AGAとFAGAの治療薬は、薄毛の原因になる男性ホルモンを減らす飲み薬と、血管を広げるミノキシジルの2つの系統に分かれます[1]。男性では両方が選択肢になりますが、妊娠の可能性がある女性では、ホルモンを減らす飲み薬に強い制限があります[2][3]。どれを選ぶかは、性別、効き方、副作用の出方で変わります。

飲み薬と塗り薬、効き方はどう違う?

フィナステリドとデュタステリドは、薄毛の原因になる男性ホルモン(DHT)を減らす飲み薬です[1]。ミノキシジルは血管を広げる薬で、これとは別のしくみで抜け毛を防ぎます[1]。

アメリカで薄毛の治療薬として承認されているのは、フィナステリド1mgの飲み薬と、ミノキシジルの塗り薬(5%と2%)だけです[1]。

男性では、薬によって効き方に差がある?

差があると報告されています。男性の薄毛の治療を比べた分析では、比べた治療の中で効果がもっとも大きかったのは、1日0.5mgのデュタステリドでした[1]。

承認されている薬に限ると、飲み薬ではフィナステリド1mg、塗り薬ではミノキシジル5%の効果が大きいという結果でした[1]。承認の状況などから、フィナステリドを最初の選択肢とする専門家の合意もあります[3]。

塗り薬のミノキシジルは、はっきり効く人が全体の3〜4割ほどとも言われています[4]。10人に3〜4人ほどで、使えば誰でも増えるわけではありません。

女性のFAGAでは、選び方がどう変わる?

女性では、ミノキシジルが治療の中心です。研究をまとめた報告では、ミノキシジル(5%と2%)と低出力レーザーで、女性にもよい反応がみられました[5]。

ホルモンを減らす飲み薬は、女性では慎重に扱われます。フィナステリドは妊娠の可能性がある年代の女性には使わないとされ[3]、おなかの赤ちゃんに影響するおそれが指摘されています[6]。

デュタステリドを使う場合も、やめたあと少なくとも6か月は避妊を続ける必要があるとされています[2]。

女性では、もともと高血圧などに使うスピロノラクトンという薬が使われることもあります[2]。飲み薬のスピロノラクトンを調べた分析では、改善がみられたのは全体の56.6%でした[7]。

ほかの治療と組み合わせた場合は65.8%、単独では43.2%と差がありました[7]。一方で、37.8%の人は改善しないか、わずかな改善にとどまっていました[7]。

副作用は、薬ごとにどう違う?

フィナステリドでは、性欲の低下や勃起の問題などが報告されています。臨床試験では、こうした副作用が出たのは3.8%で、偽の薬(プラセボ)では2.1%でした[6]。

副作用の一部は、薬をやめたあとも続くことがあると、あらかじめ説明しておく必要があると指摘されています[1]。男性を対象にしたデュタステリドの臨床試験では、副作用の出方に偽の薬と大きな差はありませんでした[6]。

ミノキシジルの塗り薬では、頭皮のかゆみ、ふけ、赤みが出ることがあります[4]。女性では、顔などの毛が濃くなる可能性について説明を受けておくことがすすめられています[8]。

PRPなどの注射は、薬の代わりになる?

代わりではなく、薬に足すものと考えます。専門家の合意では、PRP(自分の血液から血小板を濃くしたもの)はミノキシジルやフィナステリドに追加して使うもので、単独では使わない、という位置づけです[8]。

PRPをミノキシジルに足すと、髪の密度がよくなったという分析もあります[9]。ただし、もとになった5つの試験のうち3つは偏りのリスクが高く、結果は割り引いて考える必要があります[9]。

自分に合う治療は、診察で何を決める?

どの薬が合うかは、性別、妊娠の予定、薄毛の進み方、持病や飲んでいる薬で変わります。記事だけでは決められません。

診察では、薄毛の原因が本当にAGAやFAGAなのか、妊娠の予定があるか、副作用が出たときにどうするかを確認しておきましょう。

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