同じ糸リフトでも差が出るのはなぜ?技術で変わる部分

差がつくのは糸の商品名より、どの層に、どの道具で入れるかです。血管の多い場所での出血や、顔面神経の枝を傷つけたときの麻痺が具体的なリスクとして挙げられており、先の鈍い管(カニューレ)を使い安全な範囲を守ることが対策とされています。

差がつくのは糸の商品名より、どの層に、どの道具で入れるかです。血管の多い場所での出血や、顔面神経の枝を傷つけたときの麻痺が具体的なリスクとして挙げられており、先の鈍い管(カニューレ)を使い安全な範囲を守ることが対策とされています[1]。同じ名前の施術でも、ここが違えば結果は変わります。

どこを通すかで、何が変わる?

安全性と、持ち上がり方の両方です。出血が多くその場の処置が必要になる場合があること、顔面神経の枝を傷つけると一時的あるいは持続的な麻痺につながることが指摘されています[1]。解剖の研究で分かっている安全な範囲を守り、先の鈍い管を使うことが、この危険を下げる方法として挙げられています[1]。

針とカニューレの違いは、そんなに大きい?

組織へのあたりが違います。合併症をまとめた報告は、針よりカニューレを使う穏やかで慎重な手技をすすめています[2]。起こりうるものとして、内出血、痛み、腫れ、出血、血腫のほか、皮膚のへこみ、皮膚の凹凸、輪郭の変化が挙げられ、つっぱり感やしびれといった感覚の変化も知られています[2]。多くは扱えるものですが、見た目に長く残るものは避けたいところです[2]。

まれでも知っておきたい合併症は?

神経が圧迫される形のものです。あご下の領域への施術のあと、舌咽神経が圧迫されて血圧が上がった症例が報告されており、これまで知られていなかった合併症として注意が呼びかけられています[3]。頻度は高くありませんが、施術後に体調の変化が続くなら、美容の施術と結びつけて相談してよい、という材料になります。

糸の組み合わせでも、変わる?

変わります。今の糸は返しの向きで両方向と多方向の2つに大きく分けられ、この組み合わせを変えたときの固定力を測って比べた研究があります[4]。組み合わせ方まで説明できる医師なら、糸の名前だけで選んでいないと分かります。ただし、どの組み合わせが優れているかを決める結論は、まだ出そろっていません[5]。

回復はどのくらいで、何を見ておく?

手術と比べれば軽く済みます。エキスパートの合意では、外科的なフェイスリフトに比べて施術時間と回復期間が短く、全身麻酔が要らず、切開の傷あとが残らない点が利点として挙げられています[6]。PDO糸とボツリヌス毒素を併用した10人の報告では、軽く一時的な腫れは出たものの重い合併症は見られませんでした[7]。少人数の観察なので、そのまま一般化はできません[7]。

診察で確かめること

評価してもらう姿勢から確かめてください。仰向けと座った姿勢では顔の軟らかい組織の位置が変わることが示されており、座った状態での評価を含めると実感とのずれが減ります[8]。不満につながる要因を調べた解析では、43歳以上の方と10本を超えて入れた方が効果不足を感じて再受診しやすいと報告されており[9]、本数の根拠も聞いておきたいところです。

口の中まで貫いてしまうような予期しない事態も含め、起こりうることを先に伝える姿勢が大切だと指摘されています[10]。どの層に、どの道具で、どの組み合わせの糸を入れるのか。この3つに答えられるかどうかが、判断の分かれ目になります。

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