テスリフトは本当に効果がある?持ちの研究から見えた期待値と限界

テスリフトのような溶けるPDOの糸のリフトは、入れた直後の引き上げは期待できますが、その持ちは研究によって幅があり、半年前後で弱まり始めるという報告が多くあります。「1年以上もつ」という説明と研究の数字には差があるので、どの数字を根拠にしているかを確かめたいところです。

テスリフトのような溶けるPDOの糸のリフトは、入れた直後の引き上げは期待できますが、その持ちは研究によって幅があり、半年前後で弱まり始めるという報告が多くあります。「1年以上もつ」という説明と研究の数字には差があるので、どの数字を根拠にしているかを確かめたいところです。網目状のテスリフトそのものを長く追った研究は、今回調べた範囲では見つかりませんでした。

引き上げは、どのくらい続く?

半年前後で弱まり始めるという報告が多くあります。糸リフトの研究をまとめたレビューでは、吊り上げを狙った糸リフトの効果は6か月までに薄れ始めたと紹介されています[1]。12か月の時点では、フェイスラインで最初の改善がすべて、頬でも8割以上が失われていたという報告も引用されています[1]。

別の研究では、6か月以内に半数でたるみが戻り、14%は早くも8週で戻ったという報告もあります[2]。国内の10万件を超える施術をまとめた報告では、効果の持ちはおおむね6〜12か月で、糸の素材や部位で変わると書かれています[3]。

糸を増やせば、長持ちする?

増やしても長持ちするとは限りません。糸の本数を変えて比べたランダム化比較試験(くじ引きでグループを分けて比べる研究)では、本数にかかわらず、60日後には引き上げの効果が保たれていませんでした[4]。

国内1500例の研究でも、糸が10本を超える人と43歳以上の人で、効果が足りないと感じて再受診する人が多くみられました[5]。本数だけで結果が決まるわけではないことがうかがえます。

糸が溶けたあとも、コラーゲンで効果は残る?

まだはっきりしていません。PDOの糸は6〜8か月ほどで体に吸収されます[2]。ネズミを使った実験では、糸のまわりのコラーゲンは最初の12週間で増え、その後は減っていきました[6]。

人を対象にした試験の著者は、少なくとも60日の時点では、新しくできるコラーゲンが引き上げの結果に大きくは影響しない可能性があると書いています[4]。糸がコラーゲンを増やす力を測る共通の基準も、まだないとされています[4]。

「1年以上もつ」という説明は、どこまで当てにできる?

研究によって数字に幅があるので、根拠を聞いてみるのが確実です。あるレビューは、PDOの糸の効果はおよそ12〜18か月続き、満足度は85%を超えることが多いとまとめています[7]。

一方で、3Dの糸を調べた研究者は、宣伝では12〜18か月と言われることが多いものの、査読を経た研究の数字はそろっていないと指摘しています[2]。どの研究の、どの糸の数字かで、見え方は大きく変わります。

ヒアルロン酸などと組み合わせると、どう変わる?

組み合わせはよく行われていますが、比べた研究はまだ小規模です。国内10万件超の報告では、6割を超える人がヒアルロン酸やボツリヌス注射などを一緒に受けていました[3]。

ヒアルロン酸とPDOの糸を組み合わせて2年間追った研究では、頬まわりの結果に満足できたと報告されていますが、少人数の予備的な研究です[8]。糸が皮膚から出てくるなどの軽いトラブルは、糸をそっと抜くことで治まったとされています[8]。

研究で、まだ分かっていないことは?

網目の糸に限った長期の比較は、まだ足りません。3Dの糸を調べた研究者自身も、ほかの糸と直接比べていないため、優れているとは言えないと書いています[2]。眉の糸リフトの研究も29人と少なく、1年を超える追跡が必要だと述べています[9]。

10万件超の報告も、満足度や合併症、長い期間の結果は集計できていませんでした[3]。件数が多い報告でも、効果の持ちを直接示すものではない点に注意が必要です。

受ける前に確かめたいこと

判断の目安は3つです。1つ目は、効果が半年前後で弱まる可能性をふまえて、どのくらいの持ちを見込んでいるかです[3][1]。2つ目は、年齢や本数で結果が変わりうることです[5]。3つ目は、糸だけにするか、ほかの治療と組み合わせるかです[3][8]。

自分のたるみに、どのくらいの変化と持ちが見込めるかは、記事だけでは決められません。皮膚の厚さやゆるみの強さを診察で見てもらい、確認してください。

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