顔の脂肪注入、どれだけ残る?後悔につながる3つのズレ

後悔につながりやすいのは、どれだけ残るかのばらつきです。こめかみへの注入をまとめたレビューでは、残った割合が65.7%という報告もあれば、左右で33%と32%だった報告もあり、幅が大きいと整理されています。

後悔につながりやすいのは、どれだけ残るかのばらつきです。こめかみへの注入をまとめたレビューでは、残った割合が65.7%という報告もあれば、左右で33%と32%だった報告もあり、幅が大きいと整理されています[1]。同じ手術名でも結果の幅が広いことを、先に知っておいてください。

ズレ1:残る量が読みにくい

残る量は、部位や処理の仕方、術者の手技で変わります。幹細胞を含む成分を足した方法では64.8%、脂肪だけでは46.4%という比較も同じレビューに載っています[1]。数字が並ぶと比べたくなりますが、評価の方法が研究ごとに違うため、そのまま優劣にはできません[1]。

顔の脂肪注入の定着率を集めたメタ解析も、評価方法が主観的なものと客観的なものに分かれていて、標準となる測り方がないことを課題として挙げています[2]。「何%残る」と言い切る説明が出てきたら、どの測り方の数字かを聞いてみてください。

ズレ2:入れすぎと、触れて分かるしこり

入れすぎは、後から戻しにくいズレです。米国の術者調査では、経験の少ない医師による過剰な注入と、触れて分かる結節(しこり)が問題として報告されています[3]。吸収を見越して多めに入れる考え方はありますが、多めに入れた分がそのまま残ると不自然さにつながります。

しこりは、時間が経ってから出ることもあります。顔の脂肪注入から3年たった後に、蜂窩織炎をきっかけとして脂肪壊死を起こした症例が報告されています[4]。顔への脂肪注入の効果と合併症をまとめたレビューもあり、しこりは想定されている経過の一つです[5]。

ズレ3:まれだが取り返しのつかない合併症

頻度は低い一方で、知らずに受けるべきではない合併症があります。額の注入のあとに目の奥の静脈が詰まった症例が報告されており、同じ報告では、失明、脳卒中、左右差、皮膚の凹凸、長引くむくみ、脂肪壊死、感染などが合併症として並べられています[6]。

額への注入後に眼の動脈が詰まった症例報告では、報告例の多くが戻らない視力の低下に至ったと述べられています[7]。額やまぶたへの注入で重い合併症が報告されていることは、術者調査でも指摘されています[3]。注入する部位によってリスクの性格が変わることを、説明の場で確認してください。

後悔を減らすために、どこを決めておく?

1つ目は、追加の注入を前提にするかどうかです[1]。残る量に幅がある以上、1回で完成させる計画より、様子を見て足す計画のほうが読みが外れにくくなります。

2つ目は、どの部位に入れるかです[6]。3つ目は、いつの時点で結果を評価するかです[2]。この3つを先に決めておくと、途中経過を見て焦る場面が減ります。

診察で確認したいこと

注入する部位ごとのリスクの違いと、追加注入の考え方、評価の時期を聞いてください[6]。しこりに触れたときや、赤み・痛みが強くなったときの連絡先も、先に確認しておくと安心です[4]。

顔の脂肪の減り方、皮膚の厚み、左右の骨格の差は人によって違います。ここに挙げた数字は研究で報告された値で、自分の顔にどれだけ残るかを示すものではありません。診察では、どの部位にどれだけ入れる計画かを具体的に聞き、自分の希望とのずれがないかを一緒に確認してください。

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