糸リフトは顔のどこに効く?部位で変わる糸の選び方

糸リフトはどこにでも同じように効く施術ではなく、部位ごとに使う糸も期待値も変わります。研究の蓄積がいちばん厚いのは中顔面と鼻唇溝で、前向きの評価がいくつも報告されています。

糸リフトはどこにでも同じように効く施術ではなく、部位ごとに使う糸も期待値も変わります。研究の蓄積がいちばん厚いのは中顔面と鼻唇溝で、前向きの評価がいくつも報告されています[1][2]。一方で、首だけを対象にした前向きの試験は見当たりません[3]。

中顔面とほうれい線は、どこまで期待できる?

糸リフトのなかでは、いちばん材料がそろっている部位です。3D構造の双方向コグ糸を中顔面と鼻唇溝に使った前向き研究が報告されています[1]。ヒアルロン酸と糸を組み合わせた中顔面の治療では、1年と2年の時点で評価者に伏せた形で調べたパイロット研究もあります[2]。鼻唇溝については、原因のタイプ分けに応じて入れ方を変える考え方が示されています[4]。

フェイスラインや二重あごは?

太めの糸の出番になります。太くて返しの大きい糸が、下顔面の重く垂れた組織を持ち上げるのに向くと整理されています[5]。同じ報告では、口角から下に伸びる線、二重あご、眉の下がりにも使われ、顔の脂肪吸引のあとに残ったゆるみや、脂肪注入のあとに脂肪が下がってきた場合の補正にも用いられるとされています[5]。

目のまわりは、同じ糸でいい?

違う糸になります。細くて返しの小さい糸が、目のまわりのようなデリケートな部位に向くとされています[5]。太い糸をそのまま使えば効きが強くなるという話ではなく、部位に対して太すぎる糸は凹みや触知の原因になりえます。どの部位にどの糸を使う予定かは、部位ごとに聞いておくのが確実です。

首やあご下は、どう考える?

教科書は顔だけでなく首の軟らかい組織も糸の対象に含めています[3]。ただ、今回参照した論文のなかに首だけを対象にした前向きの試験はなく、中顔面と比べるとデータは薄い部位です[3]。「できる」と「確かめられている」は別なので、この差は知っておいてください。

他の治療と組み合わせるのは、どんなとき?

糸だけでは足りない要素があるときです。たるみに加えてボリュームや肌質の問題があるなら、脂肪注入やレーザーとの併用が報告されています[6]。引き締めを足したい場合は高密度焦点式超音波(HIFU)との併用を調べた観察研究があります[7]。本数についてはPDO糸の量が効果に与える影響を調べた無作為化比較試験が行われており[8]、増やすほどよいとは決まっていません。

実際、11万件超の集計でも、糸リフトは単独ではなく他の治療と組み合わせて使われる形が増えていると報告されています[9]。

診察で確かめること

自分のたるみがどの部位の問題なのかを、まず分けて説明してもらってください。評価のとき、仰向けと座った姿勢では顔の軟らかい組織の位置が変わることが指摘されており、座った状態でも見てもらうと実感とのずれが減ります[10]。そのうえで、部位ごとに使う糸の太さと本数、期待できる変化の大きさを聞いておくと、判断の材料がそろいます。

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