自毛植毛は、後頭部や側頭部の自分の毛包を、薄毛が気になる場所へ移す手術です[1]。毛のない場所に毛包を配置できる一方、移植していない既存毛の進行は別に管理する必要があります[2]。
自毛植毛で増やせるのは、どの部分?
自毛植毛が直接増やすのは、移植先に置かれた毛包です。後頭部・側頭部のドナーから毛包単位で採取し、生え際や頭頂部などへ移します[1]。移植できる範囲は希望だけでなく、ドナーの密度・本数・毛の太さによって決まります[3]。
AGA治療との違いは、毛を移すか守るか
植毛は毛包を移す外科治療、AGAの薬物治療は今ある毛の進行を抑えるための治療です。AGAは移植していない場所で進む可能性があるため、手術と薬は対立する選択肢ではありません[2]。
採取法はFUEとFUTの二つが中心
代表的な採取法は、毛包を一つずつ採るFUEと、帯状に採った頭皮から毛包を分けるFUTです[3]。傷跡の形、剃毛範囲、採れる量が異なり、どちらかが全員に優れるという直接比較の根拠は限られます[1]。
結果を判断するまで、なぜ時間がかかる?
移植毛の多くは手術後にいったん抜け、新しい毛が毛包から伸び始めます。発毛は数か月かけて見え始め、最終的な評価はおおむね術後一年が目安です[4]。早い時点の見た目だけで生着を判断しないことが大切です。
診察では、何を一緒に決める?
診察では薄毛の原因と進行、ドナーの密度・毛質、希望する範囲を確認します[3]。限られたドナーを生え際と頭頂部へどう配分するか、既存毛の治療をどう続けるかまで含めて個別に判断します。
- 1Kaewmungkun K, Kaisang S, Yokhaphachon N, Parnpai R. Advanced medical treatments for hair loss. Cell Transplantation. 2025. doi:10.1177/09636897251382318
- 2Kanti V, Messenger A, Dobos G, et al. Evidence-based (S3) guideline for the treatment of androgenetic alopecia in women and in men — short version. Journal of the European Academy of Dermatology and Venereology. 2018. doi:10.1111/jdv.14624
- 3Bolognia JL, Schaffer JV, Cerroni L. Dermatology. 5th ed. Chapter 157: Hair Restoration.
- 4Neligan PC. Plastic Surgery. 5th ed. Volume 2, Chapter 24: Hair Restoration.